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CS調査ってどうやるの?

8. 実践編:分析方法と報告書

第1章
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第3章
第4章
第5章
第6章
第7章
第8章




事実の報告だけでは十分な情報にはなり得ない。
統計分析の活用はもとより、多面的な視点から結果を考察し、調査目的を達成すべし。
  

アンケート調査を実施した後、どのように調査の結果をまとめて報告するのか。ここでは、結果をまとめる過程の中で最も重要となるデータの分析方法について説明します。
分析結果をまとめて報告する際、その資料は誰が見ても理解できる内容のものでなくてはなりません。しかし、「満足しているお客様が全体の●●%であり、男性では●●%、・・・」のように単純な割合を示すだけで、改善につなげるための情報として十分と言えるでしょうか?例えば、お客様が営業担当者に対して不満を持っている事が判明しても、何故不満を持ったのか、その理由が分からなければ不満を解消することはできません。
調査結果は次のアクションを起こすためのヒントとなる情報でなくては利用価値が薄れ、折角調査した結果をうまく活用できないことになります。調査結果をきちんと活用するためには、適切な分析を施し、CS活動の強化改善施策のヒントになるものを見つけなければなりません。ここではその一つとして、統計分析を使って満足度の構造を明らかにし、満足度向上のために何を優先すべきかを把握する分析について簡単に紹介します。
図1は、「7.調査設計」で説明した満足構造の体系です。この体系に従って、調査対象者の回答データから、総合満足度とプロセス別満足度、プロセス別満足度とサービス接点評価がどのような関係にあるかを読み取る分析を行います。本分析を通じ、お客様の満足度を向上させるためには、どの具体的項目の評価を高めていくのが効率的かを理解することができ、問題点の優先順位化を検討するための重要な情報となります。
具体的には、まず統計分析(回帰分析)を利用して、プロセス別満足度が総合満足度へ与える影響の強さ、あるいはサービス接点評価がプロセス満足度へ与える影響の強さを明らかにします。次いで横軸に算出した満足度への影響の強さ、縦軸にプロセス別満足度(あるいは、サービス接点評価)をとり、CSポートフォリオを作成します(図2)。CSポートフォリオを影響度、満足度(あるいは評価)それぞれの平均値で4分割することにより、右下に位置(影響が強く、満足度が低い)するものがCS向上のための最優先課題として把握することができます(表1)。

【ヒント】
回帰分析はExcelの分析ツールで利用できます。
また、類似した指標として相関係数(Excel関数あり)を
利用する場合もあります。
【ヒント】
アンケート上で影響の強さを質問(例:どの程度重視していますか)
すれば、統計分析を使わなくても把握可能です。
ただし、その場合は満足度とは別に影響度を聞く必要があり、
質問数が二倍となります。

このように単純な満足度の割合だけでなく、統計分析を活用することにより、次のアクションの検討に必要な判断材料となる情報を得ることが可能となります。

満足構造の体系からCSポートフォリオ作成まで

最後に、調査の結果をどのようにまとめて報告書を作成するか、その主なポイントについて説明します。
分析手法のところでも触れましたが、例えば、はじめて会議に参加した人でも報告書を見て内容が理解できるものでなくてはなりません。報告書の内容がわかりにくいと読む気も起こらず、報告会の終了と共にCS調査の結果もリセットされてしまうこともあります。まずは読む人の側に立って報告書を作成する必要があります。
次に報告書に載せる内容で重要なことは、調査結果で得られた知見を中心に調査目的に対する回答が的確に示されていること、次のアクション活動の参考となる課題や施策が的確に示されていることです。特に後者はCS調査の要となります。
下図は報告書に載せる主な調査結果の内容例です。回答者のプロフィールからはじまって、満足度の割合、満足構造の分析、最後に調査結果から得られたCS向上のための課題や課題に対する施策案を載せます。また、最初に課題や施策案を持ってくる場合もあります。自社の風土や書式規定などによって報告書のスタイルも様々です。

【ヒント】
調査推進事務局以外の報告書は、役員会向け、従業員向け、社外向けなど、
読み手に合わせて、伝えるべき部分を絞り込んだ報告書が有用です。

調査結果の報告書例

「はじめてのCS調査」は、調査の企画から報告書作成まで、一連の流れとおさえておきたい“コツ”を紹介してきました。これからCS調査をはじめよういう方は本コンテンツを参考に、これまでCS調査を実施されてきた方も一度本コンテンツに沿って自社のCS調査を再確認頂ければ幸いです。
また、本コンテンツに関して不明な点や分からない点、ご指摘などございましたら「CSなんでも相談室」よりお気軽にご連絡頂けると幸甚です。

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